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書契考

『易』繋辞下伝に「書契」という表現がある。これは前漢末以降、文字学畑で「書契=文字の古称」と解釈されてきました。これに対し、本論では易学畑の伝統的解釈である「書=文字」「契=割り符」の方が妥当であること、また「書契=文字」なる認識は、劉歆が文字の歴史の一部として繫辭傳の記述を切り取り、「文字の古雅な表現」として再解釈した結果、発生したものである事を明らかにしたものです。
※この論文は『中國古代史論叢』六集(立命館東洋史學會 2009年3月31日発行)所収の論文を、志学社論文叢書の一冊として電子書籍で単行したものです。論文の体裁・内容については、原則として刊行当時のものをそのままになっております。

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