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歴史記録としての『春秋』: N-gramモデルと統計解析法による分析 中国史編
中国哲学の根本経典である五経の一つ『春秋』は、魯国の年代記の表記法に対する解釈をその方法論(春秋の筆法)として展開されてきました。では、『春秋』自身を歴史記録として見た場合、どの様な特徴が現れるのか? 本書はこの問題について、N-gram方式による言葉の数値化を元に分析したものです。
分析の方法は、まずN-gram形式でデータを分解・収集し、『春秋』を20年毎のまとまりにわけて、条文の数・文字数・諸侯・外交・軍事といったテーマ別に分けて分析をしました。これによって、『春秋』は魯を中心とした情報の密度の濃淡や、春秋期の画期となった晋覇の影響を大きく受けた事を明らかにしました。
※この書籍は、『中國古代史論叢』一集(立命館東洋史學會 2004 年3 月20 日発行)所収の同名論文を、志学社論文叢書の一冊として電子書籍で単行したものです。論文の体裁・内容については、原則として刊行当時そのままになっております。
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